プログラミングとは?基礎知識や活かせる仕事、おすすめ言語を紹介
更新日:2025.4.24
公開日:2023.3.27

プログラミングは、現代社会において欠かせないスキルとして注目を集めています。しかし、プログラミングとは何か、どのように学べばよいのかと疑問に思う保護者も多いのではないでしょうか。
今回は、プログラミングの基礎から、活用事例や将来の仕事、初心者におすすめの言語、学び方の流れまで、子どもがプログラミング的思考を育むために知っておきたい情報を紹介します。学習のポイントや注意点、教室の活用法なども解説し、プログラミングを楽しく始められるヒントをお届けします。
この記事の目次
1.そもそもプログラミングとは?言語についても知ろう!
プログラミングという言葉はよく知られていますが、具体的に何を指すのか分かっていない人も多いのではないでしょうか。プログラミングにやプログラミング言語についても説明します。
1-1.プログラミングとは
プログラムとは、コンピューターに実行させたい作業を順番に指示する指令所のようなものです。そして、プログラミングはその指令書の作成を意味します。つまり、コンピューターに何をどうすればよいかを教える作業となります。どれだけ高性能なコンピューターでも、指示されたプログラムのとおりにしか動きません。臨機応変に処理が進んでいるように見えても、実際には事前に与えられた手順通りに動作しているのです。そのため、必要な指示を正確に漏れなく記載しておくことが大事です。ただし、指示が間違っている場合は、エラーが発生して処理は停止します。コンピューターの力を十分に引き出すには、適切なプログラミングが欠かせません。
1-2.プログラミング言語とは
プログラミング言語とは、コンピューターに何をしてほしいかを伝えるための専用の言葉です。
JavaやPython、Swiftなどさまざまな種類があり、基本的には英語がベースとなっています。ただしコンピューターはその言語をそのまま理解できるわけではありません。
コンピューターが理解できるのは機械語と呼ばれる0と1で構成された特殊な言語です。
人間にとって理解できないこの機械語にプログラミング言語で書かれた支持を翻訳してくれるのがコンパイラといった仕組みです。この仕組みを通して、プログラムがコンピューターに伝わり、正しく動くようになります。
1-3プログラミングを使ってできることは?
プログラミングによって実現できることは、日常生活の中にもたくさんあります。身近な例としては、スマートフォンのアプリの開発が挙げられます。天気予報や計算機、ゲームなど、さまざまなアプリはプログラミングによって作られています。また、ロボットの動作を制御することも可能です。掃除ロボットが部屋の中を自動で移動できるのは、プログラムされた指示に従って動いているからです。さらに、ウェブサイトの制作にも使われており、ネットショッピングやオンライン学習のサービスなどを支えています。そして、データの整理や分析もプログラミングの力で効率的に行うことができます。最近では、人工知能や自動運転といった先端技術にもプログラミングが欠かせません。
このように、プログラミングは生活のさまざまな場面に活用されており、私たちの暮らしをより便利で快適にするだけでなく、これからの社会をつくるうえで欠かせない力となっています。プログラミングを学ぶことは、より楽しく豊かな未来への第一歩といえるでしょう。
2.プログラミングの活用事例
プログラミングはどのようなことに活用されているのでしょうか。それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1.Webサイトの制作ができる
プログラミングを使えば、情報を発信するためのWebサイトを自分で作ることができます。たとえば、日記や作品を紹介するページ、家族向けのイベント告知ページなども作成可能です。HTMLやCSS、JavaScriptといった言語を活用して、見た目や動きのあるページをデザインできます。自分の好きなレイアウトにしたり、色を選んだりすることで、創造力を表現できるのも魅力です。子どものアイデアをかたちにする楽しい体験になります。
2-2.ゲームの開発ができる
ゲームを作ることは、子どもにとって夢中になれるプログラミング体験のひとつです。キャラクターの動きや得点の表示、音の演出なども、すべてプログラムで作られています。自分の考えた物語やルールを組み立てることで、オリジナルの世界が完成します。遊ぶだけでなく、作ることで得られる達成感も大きく、論理的に考える力や問題を解決する力が自然と身につきます。学びと遊びが融合した人気の分野です。
2-3.アプリの開発ができる
スマートフォンやタブレットで使われる便利なアプリも、プログラミングで開発されています。目覚ましや電卓、メモ帳など、身のまわりのアプリの多くはプログラムによって動いています。プログラミングを学ぶことで、自分にとって必要な機能を持つアプリを自分で考えて作れるのは大きな魅力です。このような体験は、自分の考えがかたちになる達成感を味わえるだけでなく自信にもつながり、将来の進路選択や職業にも活かせる力を育むことができます。
2-4.AIを利用した開発ができる
AI(人工知能)を活用した開発も、プログラミングで可能になります。画像を見分けたり、言葉を理解して答えたりする仕組みは、AIとプログラムの力によって動いています。Pythonなどの言語を使って、大量のデータを分析し、学習させることでAIの機能を高めていきます。AIを使った開発は難しそうに見えますが、基礎から学ぶことで少しずつ理解でき、未来の技術に触れられる貴重な学びとなります。
2-5.ロボットやシステムの開発ができる
プログラミングはロボットやさまざまなシステムの動作を支えています。ラインに沿って進むロボットや、温度に応じて動く扇風機などは、センサーとプログラムを組み合わせて制御されています。また、工場の機械や交通信号などのシステムもプログラミングで管理されています。正確に動かすためには順序立てた思考が必要で、子どもの論理的な考え方を育むきっかけになります。
3.プログラミングを学ぶメリットとは?
プログラミングを学ぶ事にはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つのメリットについて紹介します。
3-1. 論理的に考える力が身につく
プログラミングでは、順序立てて物事を考える力が求められ、これを論理的思考力といいます。うまく動かすためには、原因や結果を整理しながら、どうすればよいかを論理的に組み立てていく考え方が必要になり、この力は日常生活や勉強、将来の仕事にも役立ちます。算数の文章問題を解くときにも、条件を整理して答えを導き出す力として生きてきます。
3-2. 創造力やアイデアをかたちにできる
プログラミングは、自分の発想を実際に動くかたちで表現できるのが特徴です。ゲームやアプリ、ロボットなど、自分で考えたものを作る経験は、創造力を伸ばすだけでなく、ものづくりの楽しさにもつながります。自由にアイデアを出して試行錯誤できる環境は、子どもにとって貴重な体験となり、自信や表現力の向上にもつながります。
3-3. 問題解決力が養われる
プログラムは思い通りに動かないこともありますが、その原因を探しながら改善していく過程が、問題解決力が身についていきます。単にミスを修正するだけでなく、なぜうまくいかなかったのかを深く考えることは、将来さまざまな課題に直面したときにも、冷静に判断し、前向きに対応する姿勢として役立ちます。
4.プログラミングを活かした職業には何がある?
プログラミングを学ぶことで将来の選択肢が広がります。ここでは、代表的な4つの職業について、その特徴やどのように活かせるかを紹介します。
プログラマー
プログラマーは、コンピューターに指示を与えるプログラムを作る仕事です。アプリやゲーム、業務システムなどさまざまなソフトウェアの開発に携わります。決められた仕様に基づいてコードを書くのが主な役割で、正確さや集中力、エラーを見つけて修正する力も必要とされるため、論理的に考える力が活かされます。さらに、プログラムを効率よく書くための工夫や、ユーザーが使いやすい設計を考える能力も求められます。子どものうちからプログラミングに触れることで、こうした仕事への理解が深まり、将来ITの世界で活躍できる可能性が広がります。
システムエンジニア
システムエンジニアは、企業や組織の業務を支えるシステムを設計・構築する仕事です。クライアントの要望をヒアリングし、どのようなシステムが必要かを考え、それを形にしていきます。プログラマーが実際にコードを書くのに対し、システムエンジニアは全体の設計や進行管理を担うことが多く、システム全体を理解したうえで最適な解決策が求められるため、幅広い知識や高いコミュニケーション力、問題解決能力が必要になります。プログラミングの知識があることで、実現可能な仕組みを考えたり、開発を円滑に進めたりする力が養われていきます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、インターネット上のホームページやサービスの見た目をデザインする仕事です。デザインのセンスだけでなく、HTMLやCSS、JavaScriptといったプログラミングの知識も必要とされます。デザインだけでなく、ユーザーの利便性を考慮したUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の設計も求められます。クリエイティブな仕事でありながら、技術的なスキルも求められるため、常に新しい技術を学び続ける姿勢が大切です。完成したWebサイトを見て、ユーザーからの反応を得られる喜びは大きなやりがいになります。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、世の中にある膨大なデータを分析し、そこから価値ある情報を導き出す専門職です。企業がマーケティングや商品開発を行う際などに、その分析結果が活用されます。データサイエンティストは、プログラミングスキルを使ってデータを処理したり、AIや機械学習の技術を取り入れたりすることもあります。また、統計学や数学の知識を駆使し、データから隠れたパターンや傾向を見つけ出し、将来の予測や意思決定に役立つ情報を提供します。問題を見つけて解決する力も求められ、非常に論理的な思考が必要です。将来的にAI分野への関心がある子どもにとって、プログラミングは非常に役立つスキルとなるでしょう。データサイエンティストの職業は今後ますます需要が高まると予想され、特にAIやビッグデータ関連の分野で活躍の幅が広がることが期待されます。
5.プログラミングを活かす仕事が求められている理由と将来性
技術の進化とデジタル化が進む現代社会において、プログラムによって支えられる業務が増えています。ほぼすべての業界でIT技術が活用され、ビジネスの効率化や新しいサービスに欠かせない役割を果たしています。そのため、プログラミングスキルを持つ人材は多くの職種で必要とされるようになりました。特にAIやビッグデータ、クラウド技術などの分野は急速に成長しており、それに伴って専門知識を持つ人材の需要が高まっており、今後ますます重要になっていくと予想されます。プログラミングを学んでおくことは、未来の職業選択をより有利にし、安定したキャリアを築くための鍵となるでしょう。
6.初心者がまず学びたいプログラミング言語5選
初心者がプログラミングを学ぶ際におすすめの言語を5つ紹介します。それぞれの言語には特徴があり、作りたいものに応じて適した言語を学ぶのがおすすめです。
Python(パイソン)
データ分析や機械学習、Web開発など、幅広い分野で利用されている言語です。シンプルなコードと豊富なライブラリが特徴で、インターネット上でも学べるサイトも多く、コミュニティも活発なため、学びやすい環境が整っています。
Ruby(ルビー)
シンプルで直感的なコードで、初心者でも比較的早く学ぶことができます。Web開発において、動的なWebアプリケーションを作成することができ、プログラムの基礎を学びながら実践的なスキルを身につけられます。
PHP(ピーエイチピー)
主にWeb開発に使われる言語で、動きのあるWebページやWebアプリケーションの開発に多く利用されています。WordPressなどの人気CMSもPHPを使っており、実際のプロジェクトで役立つスキルを得ることができます。
JavaScript(ジャバスクリプト)
Webブラウザ上で動作するプログラムを書くための言語で、ほとんどのWebページに組み込まれているほど、Web開発者にとって重要なスキルです。HTMLやCSSと連携して使用され、クライアントサイドで実行されるため、すぐに結果を確認しながら学べる点が特徴です。
HTML(エイチティーエムエル)
Web開発の基礎として、テキストや画像、リンク、リストなど、Webページに表示する内容を記述するために使われます。Webデザインや開発に興味がある人にとって、学びやすく、プログラミングの最初のステップとしておすすめの言語です。
CSS(シーエスエス)
Webページの見た目をスタイリングするための言語で、フォントやレイアウトなどのスタイルを指定するのに使われます。HTMLと組み合わせて使われることが多いので、HTMLを学ぶ際には合わせて学ぶ事で、Web制作の基礎となります。
7.プログラムをどうやって作る?プログラミングの流れ!
一口にプログラミングといっても、複数のステップに分かれています。ここでは各ステップについて解説します。
7-1.要件定義
最初のステップは、何を作るのかを決定する作業です。これは要件定義と呼ばれており、開発の方向性を定めるために行われます。例として、就業管理のシステムを作る場合、どのような機能が必要かを整理し、プログラミング言語や関連技術はもちろん使用する機材や大まかな工程なども決めていきます。
そのあと、算や開発期間、人員の確保などの調整をしていきます。とはいえ、希望がすべて通るわけではありません。可能な範囲を見極めるために、あらかじめ会社の状況を事前に確認しておくこともポイントです。
7-2.外部設計・内部設計
どのようなシステムにするのか具体的に決めていきます。このステップは外部設計と内部設計に分かれており、最初に行うのは前者です。外部設計とは、ユーザーが見たり触ったりできる画面や操作方法など、要件定義で掲げたイメージを、ユーザーの視点で具体化するを考える作業です。
その後の内部設計では、外部設計の結果を踏まえて、必要な機能などを洗い出します。これに基づいてプログラムの流れ(アルゴリズム)を組み立てていきます。プログラムの概要やチーム内での割り振りなども検討しなければなりません。
7-3.コーディング
決定した仕様に基づいてコードを記述します。プログラムについて詳しくない人は、この作業だけをプログラミングと認識していることも多いです。また、使用するプログラミング言語は、作ろうとしているシステムによって異なります。いずれにせよ、専用のエディタを用いて、順次実行や繰り返しなどの指示を書くことは共通です。これがコーディングと呼ばれており、スムーズに進めるには開発環境をうまく使いこなす必要があります。開発環境はプログラミング言語によって違うため、作業効率を高めるために、利用方法を正しく把握することもポイントになります。なお、汎用的なコードのライブラリをうまく使うことで負担の軽減が可能です。
7-4.テスト
処理を実行できる段階になったら、テストを行ってシステムの挙動をチェックします。設計どおりに動作するか確かめ、エラーが発生した場合は修正しなければなりません。そこで重要なのは、エラーを出している原因を特定することです。原因であるプログラムの誤りをバグといい、それを直す作業はデバッグと呼ばれています。ユーザーは開発者が想定していない操作を行うことも珍しくありません。よって、あらゆるパターンのテストが求められます。一般的に、大規模なシステムほど仕様が複雑で、エラーが多く発生しやすいです。単体テストで個別のプログラムを調べ、統合テストでプログラムの連携も確認するなど、段階を踏んで進めていきます。
8.プログラミングで鍛えられるプログラミング的思考について
プログラミング的思考とは、現代の情報社会を生きるうえでとても役立つ力で、課題を解決するために必要な要素を整理し、順序立てて実行する力のことをいいます。プログラミングを学ぶことで、情報を見極めて取捨選択する力や、ミスを修正しながらより良い結果を目指す力が養われていきます。また、プログラミングだけでなく、勉強や計画の立て方にも応用できます。フローチャートを使って手順を可視化することも、思考を整理するよい練習になります。子どものうちからプログラミングを学ぶことで、このような考え方に触れることができ、将来的にもさまざまな課題に柔軟かつ前向きに取り組む姿勢が育まれます。
9.プログラミングの考え方はどうやって学べる?
プログラミングの考え方を学ぶ手段は、以下に紹介する2つに大きく分けられます。
9-1.独学
プログラミングの考え方を解説している書籍はたくさん出版されています。プログラミングの基礎から学べる参考書もさまざまにあります。また、インターネット上では、プログラミングを学べるサイトが多くあります。動画を使って実際の処理を見せるなど、未経験でもイメージしやすいように工夫されているケースが多いです。出費を抑えたいなら、無料のサイトを選んで勉強すると良いでしょう。書籍とサイトのどちらに関しても、本人に合っているものを探す必要があります。
9-2.プログラミング教室
初心者がスムーズに学べる方法として、プログラミング教室の利用が挙げられます。分からない点があっても、相談して教えてもらえるので安心です。着実に学習を進められるため、途中であきらめるリスクが小さくなります。また、プログラミング教室には通学型とオンライン型があり、それぞれ特徴が異なります。通学型のメリットは講師に直接質問できることです。画面を見ながら細かな点まで教えてもらえます。一方、オンライン型のメリットは時間や場所に関する制約がないことです。そのため、忙しい人でも学習を継続しやすくなっています。
10.プログラミングを学ぶ際の注意点
プログラミングを学ぶ際は、最初から難しいことに挑戦しすぎないことが大切です。簡単な課題からスタートし、少しずつステップアップしていくことで、無理なく理解を深めることができます。また、エラーが出ることは当たり前なので、失敗を恐れずに試行錯誤する姿勢を大切にしましょう。プログラミングは間違いながら学ぶことが基本であり、エラーの原因を自分で探して直すことが、問題解決力の向上にもつながります。さらに、目標を持って学習を進めることも重要です。ゲームを作りたい、アプリを開発したいなど具体的な目標があると、モチベーションを維持しやすくなります。独学での学習に限界を感じた場合は、スクールも活用し、焦らずじっくり取り組むことが、プログラミングを楽しく続けるコツです。
11.子どもがプログラミングの考え方を学ぶにはプログラミング教室がおすすめ!
子どもにプログラムの考え方を学ばせたいなら、プログラミング教室に通うのがおすすめです。多くの教室は楽しみながら学習できるように工夫されており、無理をせずに取り組んでいけます。カリキュラムが充実しているところも多く、「プログラミング教育 HALLO」は、論理的思考力や問題解決力を伸ばすための工夫が多く組み込まれているので、自然とプログラミングが身につけられます。また、オリジナル教材「Playgram」ではゲームで遊ぶような感覚で学習が可能です。「プログラミング的思考」や「プログラミングスキル」だけでなく、「デジタルスキル」も含めて総合的にしっかり学べます。
プログラミングの考え方を理解して学習しよう!
プログラミングを学ぶにあたり、プログラミングの考え方を理解できていると学習効率が上がります。ただし、学習する人に適した方法を選択することが欠かせません。「プログラミング教育 HALLO」では、楽しく続けられるカリキュラムを組んでおり、わかりやすく丁寧に教えています。無料の教室体験授業を用意しているので、気軽にお申し込みください。
まとめ
プログラミングは、これからの時代を生きるうえで欠かせないスキルのひとつです。アプリやゲーム、Webサイトの開発、AIやロボットの制御など、さまざまな分野で活用されており、将来の職業選択にも可能性が広がります。学習を始める際は、目的に合った言語を選び、無理なく継続できる方法を見つけることが大切です。また、子どものうちからプログラミング的思考を育てることは、論理的に考える力や問題解決力、発想力の向上につながります。