プログラミングは難しい?初心者によくある理由や挫折しないためのコツを徹底解説
更新日:2025.8.31
公開日:2023.3.6

せっかくプログラミングの学習を始めても、難しさを感じて挫折するケースが少なくありません。挫折を防ぎたいなら、効果的な対策を早めに講じる必要があります。そこでポイントになるのは、よくある原因をあらかじめ知っておくことです。本記事では、どうしてプログラミングを難しいと感じるのか説明し、効率的な習得につながる取り組みなども紹介します。
この記事の目次
1.プログラミングが難しいと感じる原因
人によってプログラミングを難しいと感じる原因はさまざまです。まずは、そのなかでも特に多く見られる7点をピックアップして解説します。
1-1.プログラミングを始める準備が大変
プログラミングを始めようとしても、すぐに取りかかれるわけではありません。パソコンを持っている人でも、まずはコンパイラなどの開発環境を整える必要があり、この準備が初心者には大きなハードルになります。コンパイラとは、プログラミングで入力した内容を、実際に動かせるようにするソフトウェアのことで、これがないとプログラムは正しく動きません。PCの操作に慣れていない人にとっては、ソフトのインストールや設定といった一連の作業そのものが負担に感じられ、学習への意欲をくじかれてしまうことも少なくありません。たとえ構築手順がわかっても、途中でエラーが出たり、原因が不明なまま進めなくなったりするケースも多く見られます。さらに、インターネットや参考書で調べても専門用語が多く、意味を理解するのに時間がかかることもあります。やっとの思いで環境が整っても、今度はテキストエディタというコードを書くツールに慣れる必要があり、ここでまた挫折してしまう人もいます。こうした初期段階の壁が、プログラミングを難しいと感じさせる要因になっているのです。
1-2.英語がわからなくて不安
基本的にプログラミング用の環境で使われる言語は英語です。環境内のメニューなどは日本語化されていても、英語をベースとするプログラミング言語でコーディングしなければなりません。分岐の指示は「if」、反復の指示は「for」で行うといった具合です。どちらも初心者向けの簡単なものですが、英単語の意味を知らなければ、直感的に挙動をイメージすることは難しいでしょう。プログラミング言語は海外発祥のものが多く、それらを日本語に置き換えて書くことは基本的に不可能です。備考として記述するコメント文のように、日本語が使用できる範囲は限られています。
上記のような事情があるため、もともと英語に苦手意識があると、プログラミングの難易度が上がります。一口に苦手といっても、「英単語が頭に入らない」「英文法の意味がわからない」など、人によって理由はさまざまです。「英語がなんとなく嫌い」というように、明確な理由がないケースも少なくありません。いずれにせよ、このような人たちはプログラミングのコードを目にしただけで、拒絶反応を起こす可能性があります。英語をうまく覚えられなかったので、プログラミング言語もマスターできないと感じ、最初から諦めてしまうというわけです。
1-3.どのプログラミング言語を選べばよいかわからない
プログラミング言語は種類が多く、どれを選べば良いのか初心者にはわかりにくいです。人工知能の開発向けのものもあれば、事務処理の支援向けのものもあるなど、それぞれ適している分野が異なります。よって、好き勝手に選択するのではなく、目的に合ったものを学ばなければなりません。また、種類によってコーディングの難易度が違うこともポイントです。たとえば、他のプログラミング言語から発展して誕生したものは、元のものより難易度が高いケースもあります。
できるだけ簡単な種類を選んで学び始めることが望ましいですが、初心者がその判断をするのは容易ではないでしょう。やりたいことを明確にする必要がありますし、目的がはっきりしていても、どのプログラミング言語で実現できるのかわかりません。間違ったものを選択すると、目的に近づいていかないので、難しいと感じてしまいます。
1-4.プログラミング特有の考え方が理解できない
プログラミングには特有の概念があるため、それらを理解しないと使いこなせません。定義しない限り変数は存在しないなど、比較的わかりやすい概念もありますが、抽象的な考え方も多く含まれています。たとえば、「オブジェクト指向」はその代表であり、配列やポインタなどの具体的な考え方を理解できた人でもつまずきやすいです。オブジェクト指向では、共通点があるものをクラスとしてまとめ、それらの関係を記述していきます。初心者がそう説明されても、そもそもクラスの意味がわからないでしょう。「クラス」とは、同じ種類のものを作るための「設計図」のようなものです。たとえば「犬」というクラスを作ると、その中には「名前」や「年齢」「鳴き方」といった情報をまとめておくことができます。このクラスを使えば、「ポチ」や「シロ」など、たくさんの犬を簡単に作ることができ、プログラムも整理しやすくなります。このように難解な専門用語のせいでイメージが湧きにくいことも問題となっています。
このような概念はプログラムの仕組みに深く関わっており、しっかり把握していないと上達は見込めません。ある程度学習が進むと理解しやすくなりますが、その前に苦手意識を持ってしまう人が見受けられます。
1-5.エラーばかりでなかなか先に進めない
プログラミングとは、人間の「これを実行してほしい」という考えをコンピューターに指示する行為です。そのためにプログラミング言語が使われ、コンピューターがわかるように変換されます。ただし、指示の出し方が間違っているとエラーが発生してしまいます。人間に対する指示であれば、言葉に多少の誤りがあっても意図は伝わるケースが多いでしょう。しかし、コンピューターが相手の場合、わずかなタイプミスすらエラーとして検出され、実行できなくなるのです。そのせいでなかなか先に進まないと、プログラミングは難しいという認識につながります。
エラーが出ていることに気付いても、どの部分で発生しているのか不明だと修正は不可能です。プログラミングに不慣れな人は、コードの該当箇所を特定する作業に時間がかかります。特定できて原因まで突き止めると修正を開始できる状態になりますが、その後の具体的な修正方法がわからなければ先に進めません。また、エラーが複数の箇所で出ていると、1つを直しても実行できないままです。修正の作業がひたすら続いた結果、自分だけでは解決できず、諦めて挫折する人もいます。
1-6.覚えることが多すぎて手に負えない
プログラミングを行うためには、多くのことを覚える必要があります。コミュニケーションに用いる言語とは異なり、普段の生活でプログラミング言語は使用しないため、学習によって身につけるしかありません。しかも、論理的思考を行えることも大事なので、そのためのトレーニングも不可欠です。また、専門用語やルールなどから覚え始めますが、せっかく理解できても関連情報は随時更新されていきます。よって、まとめて全部習得しようとするとパニックになりやすいです。
順に基礎から積み重ねれば覚えられる内容も、一気に頭につめ込もうとすると無理が生じます。早くマスターしたいからといって、短期間で高度なコーディングに挑むと、覚えることが増えすぎる故、プログラミングは難しいという結論に至り、挫折しやすくなってしまいます。
1-7.自分には無理だと最初から諦めている
プログラミングについて調べると、見慣れない言語の使用が必要だとわかります。新しい言語を覚えなければならず、「専門性が高いのに理解できるわけがない」「自分はそれほど頭が良くない」という思い込みで、不可能だと判断する人も多いです。また、「文系の自分には無理だろう」という先入観を持っている人も見受けられます。このように最初から諦めて敬遠することも、プログラミングが難しいと感じる原因です。実際はプログラミングの素質があっても、周囲の人に上記のようなことを言われて、そう考えるようになるケースも少なくありません。
どの場合でも、「プログラミングをできるわけがない」と思い込むと、実際よりも高い難易度をイメージしてしまいます。このイメージによって、実際に経験する前から苦手意識が根付くことも原因の一つです。
2.難しいと感じた時の解決方法は?
プログラミングが難しいと感じても対策は可能です。本段落では、そのような場合に効果的な解決方法を6つ紹介します。
2-1.まずは学習の目的を明確にする
プログラミングが難しいと感じたときは、「なぜ学びたいのか」という目的を明確にすることが大切です。目的があるとどのような勉強をすればいいのかが見えやすくなり、「何から手をつければいいか分からない」といった迷いや不安を減らせます。たとえば「Webサイトを作れるようになりたい」「ゲームを開発したい」など具体的な目的があれば、それに合った言語やツールを選ぶことで、学ぶ内容に優先順位をつけやすくなり、結果として効率の良い学習ができます。また、途中で学びをやめてしまいたくなったときにも、「オリジナルのゲームを作るため」などと目的を思い起こすことで、モチベーションの維持につながります。目指すゴールが見えていると、困難に直面しても前向きに取り組めるようになるでしょう。
2-2.基本的なPC操作に慣れる
基本的なパソコン操作すら未習得だと、プログラミングを学ぶハードルは高くなります。そのため、パソコンの機能や操作について理解度をチェックし、不足しているなら学習しましょう。まずソフトのインストールやアンインストールを行えるのか確認します。これはプログラミング用の環境構築にも関係する作業です。次に、ショートカットなどを利用して、作業効率を高められるのか確かめます。プログラミングを進めるにあたり、さまざまな面で無駄を省く工夫が求められるからです。
さらに、論理的思考をはじめとした、プログラミングに必要な素養や知識も身につけると良いでしょう。子ども向けの教材がわかりやすいので、それらも上手に活用していくのが得策です。遊びながらプログラミングの考え方を学べるため、苦手意識の払しょくに役立ちます。このように基礎からやり直してみることが重要です。
2-3.理解しやすいプログラミング言語を選ぶ
前述のとおり、プログラミング言語ごとに難易度は異なります。理解力や年齢によっては、時間をかけても習得が困難なものもあるのです。また、初心者の場合、単純にプログラミング言語を覚えるだけでは不十分です。関連するツールの使い方やエラーが出たときの対応など、覚えることが多いため、その中心となるプログラミング言語が難解だと学習が進まなくなります。言い換えると、理解しやすいプログラミング言語を選ぶことが大事なポイントです。
それを実践すれば、書いたコードがどのような挙動に結びつくのか比較的容易に把握できるでしょう。「自分にもできた」という手ごたえを得ることで、ポジティブに学べるようになっていきます。実際にプログラミングした内容がエラーなく実行されると、喜びによって意識に変化が起こりやすいです。その前に苦手と決めつけるのは早計であり、もったいないので諦めてはいけません。最初は簡単なものを選択し、段階的に難易度をアップさせることが大切です。
2-4.最初から完璧を求めない
ある程度は妥協しながら進めることも必要です。最初から完璧に理解しようとすると、コードをすべて暗記しなければなりません。負担が大きくて失敗する可能性が高いため、徐々に覚えていくほうが現実的です。手を動かしてプログラミングを行い、どのように実行されるのか確かめつつ、無理のないペースで進めましょう。コードを知識として頭につめ込むだけでは、実行時の挙動をイメージするのは困難です。逆に、挙動の様子を実感していくうちに、それらに対応するコードを自然と覚えられます。
そもそもプロのエンジニアでさえ、すべてのコードを暗記しているわけではありません。不明な事柄に直面したら調べて覚える、というスタンスに切り替えると解決しやすくなります。何度も試行錯誤をしているうちに、専門用語だけでなく、プログラミング特有の考え方なども身についていきます。
2-5.小さな成功体験を積み上げる
プログラミングを学ぶ中で「難しい」と感じる場面は少なくありません。そんなときに大切なのが、「小さな成功体験」を積み上げることです。たとえば、簡単なコードを動かせた、エラーを自分で直せたなど、どんな小さな達成でも構いません。そうした経験が自信となり、「できるかもしれない」という前向きな気持ちにつながります。最初から完璧を目指すのではなく、ひとつずつステップを踏んでクリアしていくことで、自然とモチベーションも保てるようになります。難しい内容に取り組む前に、まずは取り組みやすい課題から始めて「できた!」という感覚を積み重ねていくことが、挫折を防ぎ、学習を楽しく続けるコツです。
2-6.わからないことをすぐに解決できる環境で学ぶ
プログラミングの習得に失敗する最も大きな原因の1番は、わからないことを誰にも質問できない学習環境です。難しいと思ったときにすぐ解決できないと、行きづまって挫折に結びつきかねません。また、エラーを修正できないことが2番目の原因で、モチベーションを維持できないことが3番目の原因です。いずれに関しても、1人だけで取り組んでいると、状況が変わりにくいというリスクがあります。難しさを感じたときに、誰かを頼れる状況なら解決しやすいです。
もちろん、独力で挑戦してみる意欲も必要ですが、少なくとも初心者の間は成長の効率を重視したほうが良いでしょう。詳しい人が近くにいる環境で学び、悩むたびに適切なアドバイスを受ければ、スムーズに学習を進められるようになります。
3.プログラミングを効率よく学ぶ方法
プログラミングを効率的に学習したいなら、楽しみながら取り組むことがポイントです。そのような方法を見つければ、わからない点があっても落ち込まず、ポジティブに解決を目指せるようになります。たとえば、簡単な部分からスタートして、徐々に難しい部分を扱うという進め方も有効です。また、人によって覚えやすいと感じる方法は違います。プログラミングをしながら覚える人の中にも、エラーを減らすように慎重に習得するタイプもいれば、エラーを何度も経験しながら学ぶタイプもいるのです。したがって、自分に合った取り組み方を探すことが欠かせません。
学習でつまずいた際、相談できる相手がいるとスムーズに乗り越えられます。難しいエラーが発生してもネガティブに捉えず、自分のレベルアップにつなげやすくなるでしょう。そういう観点では、プログラミング教室に通うことが効果的で、モチベーションを維持したい人にもうってつけです。
3-1.プログラミング教室に通うメリット
独学でプログラミングを始めたものの「思うように進まない」「どこから手をつければいいかわからない」と感じたことはありませんか? そんなときに頼りになるのが、プログラミング教室です。教室では、初心者向けに考えられたカリキュラムが用意されており、順を追って学べるのが特長です。基礎から丁寧に学べるため、つまずきにくく、理解を深めながら進められます。わからないことがあっても、すぐに質問できる環境が整っているので安心です。
また、学びの中で小さな「できた!」を積み重ねていくことで、自信がつき、モチベーションも保ちやすくなります。さらに、同じ目標を持つ仲間と出会えるのも教室ならではの魅力です。仲間と刺激し合いながら進めば、学びの時間がより充実したものになるでしょう。不安や疑問を一人で抱えずに学べる環境は、初心者にとって大きな支えになります。自分に合った教室を見つけて、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
4. 子ども向けのプログラミング教室なら「プログラミング教育 HALLO」
幼少期からプログラミングを学ぶと、スムーズに習得しやすくなります。基礎を重視することに抵抗がなく、コードを理解する前に必要な内容も順番に学習できるからです。「プログラミング教育 HALLO」のオリジナル教材は、ゲーム感覚で楽しめるように工夫されており、子どもは夢中になって取り組んでいます。コーディングを基礎から実用レベルまで学べるので、ぜひ無料体験授業に申し込んでみてください。
5.まとめ:自分のペースでプログラミングに挑戦してみよう!
プログラミングに興味はあっても、「難しそう」と不安になる方は多いです。環境設定や英語、専門用語につまずき、何から始めればいいか分からないこともあります。そんなときは、まずは小さな目標を立てて、自分のペースで学ぶのがおすすめです。分からないことを気軽に質問できる環境もあると安心ですし、「できた」という経験が自信につながります。楽しみながら続けることが、上達への近道です。