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スクラッチとは? 小学校のプログラミング授業でも使われる学びやすい教材

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スクラッチとは? 小学校のプログラミング授業でも使われる学びやすい教材

公開日:2022/11/26
更新日:2022/11/26

小学校でプログラミング教育が必修となりましたが、多くの小学校の授業で採用されているプログラミング教材が「スクラッチ(Scratch)」です。学校教育に限らず、スクラッチを使用すると、小さな子どもから大人まで気軽にプログラミングを学べることから認知度が高まっています。この記事では、スクラッチがどのような教材かを紹介したうえで、スクラッチが小学校で使われる背景や理由、使用するメリットについて解説します。

1.スクラッチはどんなプログラミング教材?

「スクラッチ(Scratch)」は、ビジュアルプログラミング言語のひとつで、アメリカのスクラッチ財団とマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボでプログラミング教材のために共同開発されました。基本的な操作はパソコンやタブレットでドラッグ&ドロップをするだけで、プログラミングやコーディングの専門知識がなくてもよく、操作自体はキーボードを使いこなせない未就学児ができるほど簡単です。対応言語は70以上で、日本語にも対応しています。フリーソフトで、アカウント登録や利用はインターネットブラウザを通して行うため、世界中の多くの人が年齢や経験を問わずに使えるのが大きな特徴です。

スクラッチでは、物語やゲーム、アニメーションを作成できます。スクラッチの公式サイトは「世界最大の子ども向けコーディングコミュニティー」で、スクラッチで作成した作品の共有が可能です。スクラッチは世界中の8歳から16歳までの子どもが、公平に論理的思考力や課題解決のためのスキルを学ぶものとして開発されましたが、家庭でも利用できるので、プログラミング初心者の大人が学習に使うのにも適しています。

2.スクラッチが小学校の教材に使われることが多い背景

スクラッチに限らず、使いやすいプログラミング教材はこれまでに数多く開発されてきました。日本発祥の教材も少なくありません。そのなかでもスクラッチは優秀な部類に入りますが、日本の小学校のほとんどが教材に採用するに至った背景とは何でしょうか。

2-1.文部科学省が推奨している

小学校の多くでスクラッチを使っているのは、文部科学省が発行した「小学校プログラミング教育に関する研修教材」のなかで推奨されているからです。研修教材には「プログラムを使って正多角形を描く」「猫から逃げるプログラムを作る」「たまごが割れたらひよこが出てくるプログラムを作る」など、スクラッチを使用した具体的な指導例が紹介されています。プログラミング教材が必修化されるのは初めての試みであるため、現場の小学校では通達のとおりに、スクラッチを使用した授業を行っているのです。

2-2.国際的にも幅広く活用されている

文部科学省が「小学校プログラミング教育に関する研修教材」のなかでスクラッチを採用した背景として、スクラッチが国際的なプログラミング教材であることが挙げられます。スクラッチは200以上の国と地域で利用されていて、世界中の教育機関で多くの活用実績があるなど、利用者が非常に多いです。世界ではSTEM教育(科学、技術、工学、数学の横断的な教育手法)が主流となっていますが、その分野で遅れをとっている日本の教育界からすると、国内で開発された教材ではなく、国際標準となっているスクラッチを使うことは理にかなっているのです。

3.スクラッチが小学生にも学びやすい理由

これまで述べてきたように、スクラッチが小学校で採用された背景はいくつかあるのですが、小学生にとって学びやすい教材であるというのが一番の採用理由だと言えるでしょう。スクラッチは8歳から16歳を対象にデザインされているため、日本の小中学生はまさにメインターゲットとなるのです。ここでは、スクラッチが小学生にとって学びやすい理由を紹介します。

3-1.操作が直感的でわかりやすい

スクラッチは、基本的なやり方だけならばキーボードをタイプする必要がなく、操作が直感的でわかりやすいのが大きな特徴です。本来のプログラミングで使われるテキストプログラミング言語は、そもそも英語をある程度理解していないとプログラムを組むことができません。さらに、プログラミングを組むための環境を構築しておくことが求められます。

しかし、小学校で使うプログラミング教材となると、プログラミングや英語を知らない小学生でも簡単に扱える教材でなければならないというのが大前提です。多くの小学生向けプログラミング教材がそうであるように、直感的に扱えるビジュアルプログラミング言語であるという点が重要になってきます。この点、スクラッチはブロックを組み合わせて、旗のマークをクリック(実行)するだけで、実行結果を得ることができます。ブロック内に書かれた言葉も日本語で理解しやすい特徴があるため、日本の小学生が扱うのに適しているのです。

3-2.導入コストがかからない

教材やシステムの導入には手間や費用がかかります。しかし、スクラッチは先生の研修や指導案作成は必要になるものの、ほかに目立ったコストはかかりません。その理由としてソフトウエアを無料で使えることと、使用するために特別な機器が不要で、パソコンやタブレット端末があれば利用できることの2点が挙げられます。

3-2-1.無料で使える

スクラッチの開発目的のひとつに「コンピューター利用における公平性の促進」があります。スクラッチは世界中の子どもたちに創造的な学習の機会を平等に与えることを掲げ、家庭でも教育機関でも無料利用できる仕組みにしているのが魅力です。そのため、小学校がスクラッチを採用する大きな理由となっています。学校(自治体)ごと、あるいは生徒一人ひとりにソフトウエアの使用料がかかるとなると、多大な費用がかかります。教材としてぴったりなソフトウエアを開発してもらおうとすれば、さらに費用がかかるでしょう。

しかし、スクラッチは無料で利用でき、バージョンアップなどの際に費用が請求されることもなく、常に最新の状態で使用できます。学校や自治体だけでなく、家庭で個人が使う場合も無料です。小学生一人ひとりにタブレット端末が支給され、自宅でプログラミング学習を行うこともできる環境になりましたが、通信料以外の費用はかからず、家計への負担もありません。ちなみに、スクラッチの運営や開発・設備維持費などは、世界中からの寄付によって賄われています。

3-2-2.特別な機器が不要

プログラミング教材やアプリのなかには、パソコンでは使える一方でタブレット端末では使えないというように、専用の端末が必要になるものもあります。また、特定のOS(WindowsやMacOSのようなオペレーションソフト)でなければ起動できないものもあります。しかし、スクラッチはインターネットブラウザ上で使用できるので、ソフトをダウンロードしなくても大丈夫ですし、パソコンや端末の容量を気にしなくて済みます。インターネットにつながる機器なら特別なものは一切必要ありません。相当な型落ち機種でなければ、低スペックのパソコンでも問題なく動作します。

もちろん、通信料が気になる場合や、オンラインでのやりとりが心配な場合は、パソコンにスクラッチをインストールして使用することも可能です。もし、スクラッチを導入するためにパソコンの入れ替えやソフトのダウンロード、周辺機器の購入が必要であれば、自治体や学校は採用するのが難しかったでしょう。予算が少ない自治体の公立校でも簡単に導入できるので、小学校で使うのに最適な教材だと言えるのです。

3-3.家族や友だちと一緒に楽しめる

子どもが挫折せずに学習を進めていけることも、小学生向けの教材として大切な要素です。スクラッチは家族や友だち、あるいは世界中の人たちと一緒にプログラミングを学習することができるので、ほとんどの子どもが楽しみながら続けることができます。具体的にどのようなことができるのか、くわしく解説します。

3-3-1.わからないところを協力して乗り越えられる

小学校の授業では、算数や社会、音楽などのさまざまな科目で、スクラッチを取り入れたグループ学習が行われています。タブレット端末上で使える教材なので、うまくいかないときのやり直しも簡単です。たとえば、小学6年生の多角形を作成する問題では、トライ&エラーをくり返しながら答えを探すことができます。一人で考えても解決できない問題でも、友だちとタブレット端末を持ち寄って考えることで、難しい問題が理解できる場合もあるでしょう。

また、スクラッチは自宅でも利用できます。放課後に、家族や友だちと協力しながら課題をこなすことや、プログラミングでわからないところを質問することも可能です。大人も子どもも使いやすい教材なので、周囲と協力しながら乗り越える力を身につけられます。

3-3-2.プログラムの公開や改造(リミックス)ができる

テレビゲームでは、自分が作ったゲームを公開して、友だちや知らない人に遊んでもらえるソフトがありますが、それと同じようにスクラッチで作成した物語やアニメーションなどのプロジェクトも、世界中の人と共有できます。自分以外の人が作ったプロジェクトを見て刺激を受け、自分も同じようなプロジェクトを作るなど、プログラミング学習に熱が入ることもあるでしょう。

また、スクラッチでは、他の人のプロジェクトを気軽に改造できます。この改造のことを「リミックス」と呼びます。リミックスとは、他の人の作品をコピーして自分なりの改良を加えたうえで発表することです。リミックスは、すばらしいアイデアからすばらしいアイデアを生むために必要なプロセスで、プログラミングのやり方を確認したり改良したりしながらスキルアップできます。このように、プロジェクトを通して世界中の人のアイデアを知ることができるのも大きな魅力です。

4.スクラッチをプログラミング教材として使うメリット

スクラッチを使うことで、小学生でも無理なくプログラミング教育を受けることができます。スクラッチでの学習を通して得られるメリットは、文部科学省が目指しているプログラミング教育のあり方とも合致するものです。この段落では、スクラッチをプログラミング教材として使うメリットをくわしく解説します。

4-1.プログラミング的思考を身につけられる

スクラッチのようなビジュアルプログラミング言語を使用すると、従来のプログラミング(テキストコーディング)ができない小学生でもプログラミング的思考を身につけることができます。このプログラミング的思考とは課題を発見し、それを効率的に解決するにはどうしたらよいのかを考える思考法のことで、与えられた情報を活用する能力です。文部科学省はプログラミング教育を通してプログラムを組めるようになることを目指しているのではなく、プログラミング的思考を習得してほしいと考えています。

4-2.論理的思考力や課題解決能力が養われる

スクラッチの学習を通してプログラミング的思考を身につけると、同時に論理的思考力や課題解決能力を養うことができます。論理的思考力とは、筋道を立てて物事を考える力のことで、プログラミング的思考と密接に関わっています。また、課題解決能力とはプログラミング的思考や論理的思考力を使って、課題解決という目的のための手段(解決策)を考え、実行するスキルです。

課題解決能力はプログラミングでなくても、たとえば料理や掃除などの段取りを考えることでも養えます。タスクが複雑化すると、どれを最優先にして取り組んだらよいのかを考えるのは大人でも難しいケースは多いでしょう。解決方法としては、やらなければならないタスクを付箋(ブロック)に書き出して優先順位をつけて複数のタスクを効率よく進めることです。これが、課題を解決するためのプログラミング的思考ですが、論理的思考力や課題解決能力を磨くには、スクラッチを使った学習のほうが適しています。スクラッチでは、目的を達成するにはどうしたらよいのかという考え方を、教材を使って効率よく明快に学んでいくことが可能です。

4-3.テキストコーディングへの導入になる

スクラッチのようなビジュアルプログラミング言語に対して、従来のプログラミングやプログラミング言語をテキストコーディング(テキストプログラミング、テキストプログラミング言語)などと呼びます。見た目は全く違いますが、スクラッチでも変数や条件分岐、関数といったプログラミングの考え方を理解できるようになります。もちろん、スクラッチでアニメーションやゲームを作成するなかで、より発展的で複雑なものを作成したいと考えたら、テキストコーディングを学んでいくことにもつながるでしょう。

ただし、スクラッチで身につくのはあくまでもプログラムを組むときの思考の部分だけですから、実際にテキストコーディングができるようになるには、時間をかけて記述のしかたやタイピングなどを学んでいくことが必要です。とはいえ、スクラッチを使っていることで、本格的なテキストコーディングに進む前の導入がすでに済んでいることになります。

小学校からプログラミングを学ぶのにスクラッチは最適な教材

スクラッチは、プログラミング的思考を身につけるのに最適なビジュアルプログラミング言語です。直感的に操作できる、無料で使えるといった扱いやすさから小学校での採用も多く、家庭で使う小学生用のプログラミング教材としても最適です。スクラッチでは物足りなくなってきたら「プログラミング教育 HALLO」のPlaygramを子どもに体験させてみてください。

執筆者:プログラミング教育HALLOコラム編集部

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