プログラミングでできることとは?【具体例10選】学習方法もあわせて解説
更新日:2025.4.28
公開日:2022.8.26

プログラミングは2020年から小学校で必修化されたこともあり注目を集めていますが、具体的にどのようなメリットがあるのか理解しているでしょうか。また、プログラミングを習得した際、何ができるようになるのか考えたことはありますか。本記事では、プログラミングの概要について触れ、習得した際のメリット、将来的にできること、学習方法などを解説します。
この記事の目次
1.そもそもプログラミングとは?得意なことは?
プログラミングとは、コンピューターをどのように動かすか指示を出すために、特別な言語で伝える事をいいます。この特別な言語をプログラミング言語といい、JavaやC、C#、PHP、Pythonなどさまざまな種類があります。これらの言語を使って、決められた法則に従った記述をすることで、命令通りにコンピューターが動くようになります。例えばエアコンやテレビ、炊飯器など身近な家電製品にもプログラミングが活用され、指示されたように動いています。その他にも、Webサイトやゲームを作る、人工知能を開発するなどプログラミングの応用範囲は無限にあり、プログラミング派生活を便利で豊かにするための方法の一なのです。
1-1.自動処理
あらかじめ設定した特定のパターンを繰り返す自動処理はコンピューターが最も得意とする分野で、データ入力や書類作成など同じ作業を何度も繰り返す場合、プログラミングで自動化することで業務効率化や作業時間短縮が図れます。身近なもので言えば、エクセル関数もプログラミングのひとつです。特定の条件に合致するデータを抽出する、同じ文字を繰り返すなどの作業を自動化できます。また、お掃除ロボットもプログラミングの自動処理が応用されています。ロボットに搭載されたカメラやセンサーでゴミを検知する、段差や障害物を避けるなどもプログラミングの自動処理によるものです。
1-2.正確処理
プログラミングによって、コンピューターは正確に物事を処理できます。たとえば同じようなルーティンワークを人間が行った場合、多くの時間が必要になります。さらに、人間では集中力がずっと続くわけではないので、入力ミスや見落とし、勘違いなどが発生することがあります。しかし、コンピューターにプログラミングを正確に記述さえすれば、その指示通りに正確に正しい処理を行ってくれます。ただし、プログラミングを正しく記述しなければ、当然ですが正確な処理は行えません。そのために、トレイ&エラーを繰り返し行うことで、正確な処理ができるようにする必要があります。
1-3.高速処理
プログラミングされたコンピューターは人間よりもはるかに速いスピードで処理が行えます。一般的なパソコンで、1秒間に800万~1000万回の計算が可能といわれます。しかもその計算は指示内容の通りに実行されるため、人のように間違いがなく正確なのです。例えば、Excelで並んだ数字の合計を出すとした場合「SUM」という関数を使用します。SUM関数は、合計値を求めるいわばプログラミング言語のようなものです。合計したい部分を指定することで瞬時に合計値が出てきます。人の手で計算すると、電卓で一つひとつ数字を入力するには時間がかかり、打ち間違いなども起こってしまいます。プログラミングの高速処理は、自動処理と正確処理の2つを兼ね備えたもので、人の手ではできないことを可能にするのがプログラミングであると言えます。
2.色々なものが作れるようになる!プログラミングでできること
プログラミングで作れるものは多種多様です。しっかり習得できれば、子どもが大好きなゲームやスマホのアプリも作れるようになります。ここでは、プログラミングでできることを解説します。
2-1.システム開発
世の中のシステムはすべてプログラムによって作られています。システム開発とは、企業の業務を効率化するシステムを作ることです。パソコンやスマホだけでなく、プログラミングで制御されているものは多岐に渡ります。たとえば、コンビニの商品販売状況を把握したり、金融機関の入金を管理したりといったシステムがあります。また、日常生活でいつも使っている駅の改札や、エレベーターなどもシステムのひとつです。さらに、エアコンやカーナビなども、プログラミングでできています。
Wi-Fiで接続できるIoT家電も増えていて、家庭内でも、時短や効率化といった機能が求められる傾向にあり、プログラムは一度作ったら終わりではなく、時代やユーザーの要望に応じて常にアップデートされなければなりません。働き方改革の影響もあり、生産性の向上は企業にとって優先度が高いため、システム開発の需要は伸びてきています。
2-2.アプリの開発
アプリとはアプリケーションプログラムの略で、スマホアプリ、webアプリ、デスクトップアプリなど、動作環境によって色々な種類がありますが、どれもプログラムで動作している点は同じです。しかし、基盤となる動作環境の種類によって、使う開発言語も異なります。また、スマホアプリでも、iOSとAndroidの違いでも開発言語が違います。プログラミングを習得することで、趣味で自分好みのオリジナルアプリを開発することもできるでしょう。将来的にアプリストアで審査を通過してリリースすれば、利益を得ることもできます。
2-3.AIの開発
AI(人口知能)の開発にもプログラミングが活用されています。AIを実装して活用するためには、知能の元となる膨大なデータをインプットする必要があり、その手段としてプログラムミングが不可欠です。AIを搭載した製品としては、感情を認識するAIロボット「ペッパー」が有名です。アップル製品のiOSに搭載されているSiriや、AndroidのOK Google、AmazonのAlexaなどの音声アシスタントもAIを備えています。
自動で掃除してくれるロボット掃除機も、AIのおかげで障害物を避けたり家具の種類を識別したりできるのです。自動運転の車も実用化に向けて各メーカーがしのぎを削っています。また、企業のwebサイトなどで画面の端に現れるチャットボットなども、AIが問い合わせ等の一次対応を行っています。
2-4.ゲーム制作
ニンテンドースイッチやプレイステーションなどのゲームはすべてプログラムで作られています。ゲーム開発のプロジェクトチームとして、シナリオライター、原画作成、音楽制作、プログラマーなど複数人が関わって一つのゲームを作り上げていきます。ゲームの種類にもよりますが、市場で売られているゲームは複雑なコーディングで作成されているため、相応のスキルが必須です。技術の進歩に伴いゲーム機本体も進化しているため、最新の技術を駆使して作品を作る必要があります。
今後は、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの開発技術者の需要も高まるでしょう。開発環境さえ整えば、個人で3Dゲームを制作することも不可能ではありません。
2-5.webサイトの作成
凝った見栄えのするwebサイトは、さまざまなプログラム言語を駆使して作られています。プログラミングができれば、企業のオウンドメディアや、ブログなどのwebサイトの制作もできます。簡易的なwebサイトであれば、プログラミングの知識がほとんどなくても作成できます。しかし、おしゃれなデザインやアニメーションを使って人目を引く価値あるwebサイトを作るには、プログラミングのスキルやセンスが求められます
今のコーポレートサイトは、企業単位でなく商品ブランドごとのイメージ別にwebサイトを使い分けていることも多いため、今後もデザインに凝ったサイトが作れる人材の需要は高いでしょう。個人のブログやアフィリエイトサイト等でも多くの需要があるので、副業としても稼ぎやすい分野です。
2-6.作業の自動化や効率化
プログラミングができれば、日常の雑務の一部を自動化することが可能です。たとえば、データの入力やメール送受信などの毎日繰り返される定型業務は、簡単に自動化できます。雑務を自動化することで、日々のストレスから開放されるだけでなく、空いた時間を本業に回せるため集中して取り組め、仕事の効率化につながるでしょう。普段自分が行っている作業のなかで、プログラミングで自動化できるものがないかどうか考える習慣をつけるとよいでしょう。
2-7.ロボット工学
ロボット工学は、プログラミングを活用した自律的に動くロボットを開発する分野です。例えば、工場で使われている産業用ロボットや家庭内で生活をサポートする家庭用ロボット、教育をサポートする教育用ロボット、医療現場で使われる手術支援ロボットや介護ロボットなどなど、さまざまなロボットにプログラミングが活用されています。ロボットによって作業の効率化が行われ、正確さや複雑さが問われる現場でも、人の代わりにロボットが行うことで、トラブルのリスクを減少させることができます。このようにロボットを活用した新しい技術やサービスが生まれることで、生活をより便利にし、安心・安全を重視した未来の技術を作り出すことに繋がります。
2-8.サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティは、プログラミングのスキルを活かして、コンピュータシステムやネットワークを外部からの攻撃から守るための技術です。サイバー攻撃は技術の進化と共に巧妙化してきています。その攻撃から個人情報や機密データを保護し、社会全体の安全を守ることを目的としています。プログラマーは、高度なプログラミングスキルを駆使して、防火壁の構築やウイルス対策ソフトの開発、侵入検知システムの構築などを行います。これにより、企業や組織は安心してデジタルサービスを提供でき、社会全体としても安全なデジタル環境を築くことができます。
2-9.クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングは、インターネットを通じて、いつでもどこからでもコンピューター資源を利用できるサービスです。プログラミングの知識があれば、このクラウド上で自分だけのサービスやアプリケーションを開発し、世の中に公開することができます。例えば、アイデアを形にしたWebアプリケーションを世界中の人々に提供したり、人工知能を使ったサービスを開発したり、様々な可能性が広がります。クラウドの柔軟性とプログラミングの創造性を組み合わせることで、革新的なサービスを生み出すことができるようになります。
2-10.VR・AR技術
VR(仮想現実)とAR(拡張現実)は、コンピューター技術によって現実世界を拡張したり、全く新しい仮想空間を作り出したりする技術です。プログラミングによってこれらの技術を操り、人々の体験を大きく変えることができます。例えば、VRゲームで仮想世界を冒険したり、ARで現実空間にデジタル情報を重ね合わせて新たな視覚体験を得たりすることができます。プログラミングは、こうした没入感のある体験を創り出す上で不可欠な技術です。VRやARはゲームだけでなく、教育や医療、建築など、様々な分野で活用され始めています。プログラミングを学ぶことで、革新的な技術の開発に貢献できるようになるでしょう。
関連リンク:https://www.hallo.jp/fs/column/20230427/
3.将来仕事に困らない?プログラミングを習得するメリット
現代では、どんな業界や職種でも、コンピューターを使わない職場はないといっても過言ではありません。身近な所では、スマホもパソコンのような機能を持っています。進化した携帯電話ではなく、通話のできるモバイルパソコンとして、さまざまなアプリを入れて活用することができます。スマートフォンでゲームができるのも、SNSなどで世界と繋がるのも、プログラミングのおかげです。ここでは、プログラミングを習得するメリットを解説します。
3-1.アイディアを実現できる
プログラミングを習得することで、様々なアイディアが実現できます。日々の暮らしの中で「こんなことができたら楽しいのに」「もっと便利にしたい」などのアイディアが閃くことは珍しくありません。多くの場合、自分のアイディアをどのアプリなら実現してくれるだろうと、アプリストアを探すことがほとんどでしょう。しかし、自分が期待した通りの処理をしてくれないこともあるものです。
そのような時に、プログラミングを習得していれば、自分の好きなように命令して実行させることが可能です。例えば、災害用の備蓄食品の在庫管理プログラムを作って、賞味期限前に消費して買い足しができるよう自分のスマートフォンに通知させたり、家庭独自の家計簿を作って収支を管理するだけでなく、ライフイベントに合わせた将来的な資金繰りなど、自分が使いやすい形で集計ができます。
子どもなら、簡単に遊べるゲームを作ったり、自分が描いた絵を動かしたり、大人が考えもつかないようなプログラムを作ることもあるようです。プログラミングができるようになれば、さまざまなアイディアを実現でき、将来仕事で有利になるでしょう。趣味でおさまることも多いですが、才能によっては社会を変革するサービスを生み出すこともあるかもしれません。子どものうちからプログラムに慣れ親しんでおくほど、未来への可能性が広がることは確かと言えます。
3-2.仕事に困らない
プログラミングを習得しておけば、将来的に仕事に困ることがなく多方面で活躍できます。IT業界は、供給が追いつかないほどの人材難で、慢性的に人手不足です。プログラミングを習得すれば、IT業界への就職も有利なうえ、プログラミングができる人材は、IT業界だけでなくどこでも必要とされるため、選べる仕事の幅が広がります。
プログラミングとは別の仕事をしながら、趣味と実益を兼ねた副業で稼ぐ方法もあります。実際、副業が本業の収入を追い越して、プログラミングが本業になるケースもあります。政府のDX推進により、プログラミングができるDX人材は貴重な存在であり、今後もますます需要が見込まれます。将来、子どもが安定して働くためにもプログラミングの習得は有意義といえます。
3-3.独立を狙える
先にも触れたとおり、プログラミングを習得しておけば副業が本業になることもあり、独立も狙えます。IT業界は労働力が足りていないため、自社組織だけでなく、フリーランスへの外部委託が当たり前になってきています。IT系のなかでも、プログラミングができるフリーランスの単価は高めに設定されているため、一般的な会社員よりも大きく稼げるチャンスがあります。子どものうちからプログラミングを習得しておけば、スキル次第では将来的に退職して独立という道も開けるかもしれません。
インターネット環境とパソコンがあれば、どこでも仕事ができるため、独立すれば場所や時間に縛られない自由な働き方が可能になります。地元に戻ったり、都会を離れて田舎に移住したりなど、さまざまに選択肢が広がるでしょう。
関連リンク:https://www.hallo.jp/fs/column/20230523/
4.まずは目標を立てることが大切!プログラミングの学習方法
小学校でプログラミング教育必修化が始まっていますが、プログラミング教育に手応えを感じている教師がいる一方で、あまり感じられない教師もいます。しっかりとプログラミングを学習したいなら、プログラミング教室に通うことも検討した方がよいでしょう。ここでは、プログラミングの学習方法について解説します。
4-1.目標や言語を決める
ただプログラミングを学習させるのではなく、目標を設けた方が学習のモチベーションも上がるでしょう。面白いゲームを作りたい、アプリを作って暮らしを便利にしたいなど、子どもなりに何を作りたいのかを考えさせることが重要です。作りたいものによっても適した言語は変わってきます。たとえば、アプリはJava、AIロボットはPython、webサイトならPHPなどがありますが、初心者の子どもにいきなり難易度の高い言語から始めさせるのはふさわしくありません。
多くの子ども向けのプログラミング教室では、小さい子どもならScratchなどのビジュアルプログラミング言語で楽しんで基礎や論理的思考力を学ぶカリキュラムであることがほとんどです。子どもの資質によっても異なりますが、馴染みのない難しい言語を文字で記述するのでは、早期に挫折しかねません。
一方、中学生や高校生なら、具体的にやりたいことが決まっているかもしれません。その場合は、読み書きのしやすさがコンセプトであるRubyや、分かりやすいと評判のPython等から学習してもよいでしょう。
4-2.学習webサイトや参考書を利用する
プログラミングを独学で習得する方法もあります。無料の学習webサイトなら、独学の入り口としてはぴったりです。子ども向けに理解しやすい構成になっているサイトも多いので、楽しんで学べるでしょう。しかし、無料のサイトでは基礎的なことしか学べません。もっと詳しく知りたい分野が出てきたら、参考書を購入して補う必要があります。ただし、最初から参考書だけで独学しようとするのはハードルが高いでしょう。まずは、無料の学習webサイトの活用がおすすめです。
プログラミングを独学すれば、習得の費用を最低限に抑えられるメリットがありますが、子どもひとりで学習させ続けるのは難しく、わからない部分が出てくると飽きてしまう可能性が高く、挫折しやすいといえます。独学で学べるようになるのは、自主的に考える力がついて勉強に取り組めるようになる小学生高学年からになるでしょう。
4-3.プログラミング教室に通う
プログラミングについて正しい知識を身につけさせたいなら、プログラミング教室に通わせるのがもっとも効率的です。何かわからないことが出てきたときでも、独学なら時間をかけて調べなければなりませんが、教室ならすぐに講師に尋ねることができます。また、やりたい方向性が決まった時に、習得したい言語に迷った場合も、講師から業界の現状に即した的確なアドバイスが受けられます。また、プログラミング教室には同じように学習している年の近い友達がたくさんいるので、学習のモチベーションアップも期待できます。
IT業界で活躍できる人材を目指すならプログラミング教育 HALLOへ
プログラミングを習得すれば、将来の職業選択の幅が広がり、さまざまなものを作ることができるスキルも身につきます。ただし、プログラミングは難しい面もあるので、独学だと途中で諦めてしまうケースは少なくありません。「プログラミング教育 HALLO」では楽しみながらプログラミングをはじめとする情報セキュリティなどを学べる「Playgram」が特長となっており、Pythonのテキストコーディングまで身につけられます。まずは無料体験レッスンにてお試しください。
まとめ
プログラミングを学ぶと、私たちの生活を豊かにする様々なことができるようになります。例えば、ゲームを作ったり、便利なアプリを開発したり、AI(人工知能)を創り出すことも可能です。また、プログラミングのスキルは、将来どんな仕事につくにしても役立つ基礎力となります。
プログラミングを始めるには様々な方法がありますが、基礎からしっかりと理解を深めるなら、プログラミング教室に通うのがおすすめです。プログラミングに興味を持ったらぜひ無料体験から始めてみましょう。
執筆者:プログラミング教育HALLOコラム編集部